(7) 携帯型成分分析計による材料識別(PMI)検査
概要
実稼働中のプラントで使用している部材、工場に在庫している線材や鋼材および溶接金属などを、その場で簡便に非破壊で分析できれば、鋼種確認や異材混入防止に役立つだけでなく被検査物を無駄に移動しなくて済み、省力化も図れます。 このような材料識別検査を、PMI(Positive Material Identification)検査といいます。一般的に、PMI検査には発光分光分析法と蛍光X線分析法があります。当社では、外観上の損傷がまったく生じない蛍光X線分析法の測定装置を保有しており、当社内および出張先でもPMI検査が可能です。ただし、蛍光X線分析法は分析可能元素が限られた半定量分析であり、鋼種確認には十分ですが、化学分析と比較すると精度は劣ることに注意が必要です。
適用対象
- 炭素鋼、低合金鋼、ステンレス鋼などの鉄鋼材料
- インコロイ、ハステロイ、インコネルなどのNi基合金
- 純銅、黄銅、青銅、洋白、モネルなどのCu合金
- その他、Ti合金やCo基合金など
測定項目
- 物質の半定量分析
適用例
- 溶接ワイヤ、線材、インゴット、鋼板および溶接金属の鋼種確認
- 加工屑などのスクラップの鋼種確認
- 粉体試料の鋼種確認
保有機器の主な仕様
- 半定量分析元素
- Ti以上の重い25元素(Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Se、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Re、Pb、Bi、Cd、Au)
- 確認可能元素
- その他23元素(Ga、Ge、As、Br、Rb、Sr、Y、Tc、Te、I、Os、Hg、Tl、La、Ce、Pr、Nd、Sc、Ru、Rh、In、Ir、Pt)
- 分析不可元素
- 上記以外の元素(B、C、N、O、Si、P、S等)
【装置外観と分析状況の一例]
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