(25) 再現熱サイクル試験
概要
再現熱サイクル試験とは、溶接を行った際、母材の熱影響部や多層溶接金属が受ける熱サイクルを再現し、母材特性の変化を調べたり、得られる溶接金属の相変態挙動(組織、機械的性能)などを評価するものです。
再現熱サイクル試験に使用する試験装置では、熱サイクルを与えるだけではなく、加熱や冷却中に引張や圧縮の力を加えることもできます。この場合、金属材料の高温での高速加工時における強度、熱間加工性および耐割れ性の評価などが可能です。
適用対象
- 金属材料(軟鋼、低合金鋼、高張力鋼、ステンレス鋼、高合金鋼など)
測定項目
- 溶接部の再現熱サイクル
- 高温高速引張試験
- 高温高速圧縮試験
- 加工熱処理試験
適用例
- 溶接金属への熱サイクル付与
- 高温引張試験による再熱割れ評価
- 高合金ビレットの押出し性評価
保有機器の主な仕様
- 加熱方式:高周波誘導加熱方式/通電加熱方式
- 雰囲気 :真空、不活性ガス(Ar、He、N2)
- 最大負荷:100 kN(圧縮・引張)
- 加熱範囲:室温~1400 ℃
- 加熱速度:最大70 ℃/s
- 冷却速度:最大60 ℃/s
- 負荷速度:1×10-3 ~ 1×103 mm/s
・昇温速度 :22 ℃/min
・試験温度 :550 ℃
・保持時間 :3 min
・引張速度 :0.5 mm/s
・試験雰囲気:真空
・試験温度 :1000 ℃
・引張速度 :0.5 mm/s
・ひずみ量 :8 %
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