(55) 接合研究例-5(チタンのライニングMIG溶接技術) *)
内容
○チタンは、優れた耐食性を有することから、化学プラント、発電プラントなどに適用されてきましたが、最近では海洋構造物への適用が試みられています。例えば、海における橋脚や超大型浮体式海洋構造物(メガフロート)の防食用ライニングなどがあげられます。これらのライニング工法は、チタンと鋼材を直接溶接することが難しいことから、コスト高のチタン・クラッド鋼を利用したものとなっています。これに対して、チタン板(1 mm程度)を鋼板に直接溶接するライニングとして、細径Cu合金ワイヤを用いたMIGブレージング法を開発しました。
○溶接ワイヤとしては0.8 mmφのCu-3 %Si-1 %Mn系ワイヤを用いて、溶接条件(溶接電流、ワイヤ狙い位置)を調整することによって、脆弱な金属間化合物(Ti-Cu系)の生成を極力抑制し、溶接割れが発生しない施工方法を確立しました。継手強度は300 MPa以上であり、実用化の目処が立っています。
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