(16) 落重試験
概要
落重試験は、その方法がASTM E208に規定されており、下図のようなクラックスタータビード付きの試験片を台上に切欠き部が下になるように置き、落錘を自由落下させて試験片に衝撃力を加え、試験片が破断するか否かを調べることによって、材料の脆性破壊特性の優劣を調べる試験です。切欠き部のクラックスタータビードを極めて脆い材質にしてあるため、シャルピー衝撃試験が材料特性としての「脆性亀裂の発生と伝播のしやすさ・しにくさ」を調べる試験方法であるのに対して、落重試験は「脆性亀裂の伝播しやすさ・しにくさと停止させる能力」を調べる試験と言えます。
適用対象
- 金属材料全般
試験項目
- 試験片破断の有無
- NDT温度(Nil-Ductility-Transition Temperature;材料の靭性がなくなる温度)
適用例
- 寒冷地で使用する圧力容器用鋼材のNDT温度測定
- 原子炉圧力容器用鋼材のNDT温度測定
- 低温用鋼、低合金耐熱鋼溶接金属のNDT温度測定
保有機器の主な仕様
- 試験温度:-196℃、-150℃~室温
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