(17) 疲労試験
概要
疲労試験は、降伏応力(耐力)未満の低い繰返し力を加え続けた時に破断するまでの繰返し数を測定する試験です。
金属材料(素材)は、繰返し力が加わり続けると、静的には破壊しない程度の低い応力でも、疲労亀裂が生じ、それが徐々に進展し、破断に至ることがあります。また、破損した溶接構造物や機械部品などの破損原因を調査した結果によると、多くは、それらが繰返し力を受けていたため、想定外の欠陥や応力集中部が起点となって疲労亀裂が発生、進展し、破損したことが分かります。 したがって、回転、振動などの繰返し力が加わる状況で使用する材料、機械部品および構造物の信頼性を確保するためには、疲労試験による評価が不可欠です。
適用対象
- 金属材料全般
- 溶接継手
試験項目
- 繰返し応力-回数線図(S-N線図)
適用例
- 自動車用薄板重ね溶接部の疲労特性調査(SEM破面観察付き)
- 建設機械用溶接継手の疲労特性調査
機器の主な仕様
- 油圧サーボ式引張圧縮疲労試験機
最大試験力;1 ~ 600 kN (各種)
- 平面曲げ疲労試験機
*その他の疲労試験につきましてはお問い合わせください。
図 平面曲げ疲労試験の結果
永井, 河西 R&D神戸製鋼技報 = Research and development, Kobe Steel engineering reports 67 (1), 89-93, 2018-03
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