(34) バレストレイン試験
概要
バレストレイン試験(Varestraint test:可変拘束試験)は、高温時に発生する溶接割れ感受性を調べる試験の一つです。この試験は、ティグ溶接の消弧と同時に、試験片に瞬間的に曲げひずみを付与して溶融池後端に高温割れを強制的に発生させます。割れ破面の観察により、凝固割れ、再加熱による液化割れを区分して評価できます。当試験では、曲げブロックの半径を変えたり、試験片の割れ温度域を測定することで、割れを定量的に評価することができ、溶接材料の耐割れ性比較や溶接条件の選定に用いられます。
適用対象
- 炭素鋼、特殊鋼(低合金鋼、ステンレス鋼など)の溶接部(溶接金属および溶接熱影響部)
- 非鉄金属(ニッケル基合金など)の溶接部
試験項目
- 溶接部の高温割れ感受性
適用例
- オーステナイト系ステンレス鋼溶接金属の高温割れ感受性調査
- ニッケル基合金溶接金属の高温割れ感受性調査
- 炭素鋼溶接金属の高温割れ感受性調査
- アルミニウム合金の高温割れ感受性調査
【バレストレイン試験の紹介動画】
試験片
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